高周波RFタイトニングは、メスを使わずにたるみを引き締められる若返り治療として人気があります。ただし、施術後に「頬がこけたように見える」と心配する声もあります。なかでもボルニューマは、微細なエネルギーを肌の奥深くまで届けることで、フェイスラインの引き締め効果が期待されますが、照射の強さや体質によっては、顔のボリュームが減ったように見えることもあるといわれています。今回は、ボルニューマでこける原因と対処法について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
ボルニューマとは
ボルニューマは、モノポーラRF（高周波）を用いて皮膚の深部へ熱を届け、肌の引き締めやハリ感の向上を目指す非侵襲的な施術機器です。針を使わず表皮への負担が少ない点が特徴で、フェイスラインや口元などのたるみが気になる方に適しています。施術設計によっては自然な仕上がりを目指せる一方、熱の浸透によって頬がこけたように見えるケースもあるため、個々の骨格や肌状態に合わせた照射が重要です。周波数6.78MHzの高出力で、脂肪層まで効率的にアプローチできます。
ボルニューマで期待できる効果
ボルニューマにより真皮層が温まり、コラーゲンの生成が促されるとされます。そのため、肌にハリが生まれ、全体的なリフト感が得られる可能性があります。また、熱によって皮下組織の引き締めが進むことで、フェイスラインのもたつきや口周りのたるみが目立ちにくくなる傾向もあります。
併用療法なしでも肌質の変化を感じるケースがある一方で、より効果を実感したい場合は、照射デザインの精度や出力調整が重要です。肌質や顔の骨格に合わせた施術により、より自然な印象へと導くとされています。
ボルニューマでこける現象とは？
ボルニューマは、熱エネルギーを皮膚の深部に届けて肌を引き締める治療です。効果が期待される一方で、脂肪が少ない部位では照射によってボリュームダウンが強調されることがあり、「こけたように見える」と感じる方もいます。
こけるとはどの部位が凹むのか
ボルニューマ後に「こけた」と感じるケースでは、頬の中心やこめかみ周辺が痩せて見えることが多いです。とくに頬の高い位置の影が濃くなると、笑ったときにシャープな線が出やすく、老けた印象を与える傾向があります。
また、頬のボリュームが下がるとほうれい線が強調され、顔全体のバランスが崩れて見えることもあります。見た目の体重は変わっていなくても、顔だけ痩せたように見えるのが特徴です。さらに、目の下の影が深くなると疲れているように見え、メイクでもカバーしにくくなることがあります。
加齢による骨吸収との見分け方
年齢とともに顔の土台が少しずつ変化していくことで、頬の支えが弱まり、自然とこけた印象になることがあります。ただし、そうした加齢による変化はゆっくり進行するのに対し、ボルニューマ後のこけは施術から数日～数週間で目立ちやすく、スピード感に違いがあります。
また、治療前と後で顔のふくらみの変化がはっきり確認できる場合は、施術による影響が考えられます。一方で、ゆるやかに変化し、左右差がほとんどない場合は、年齢によるものと判断されることが多いです。
ボルニューマでこける原因
ボルニューマは肌の奥に熱を届けて引き締めを目指す施術ですが、その熱が脂肪に影響することで、頬がこけたように見えるケースがあるとされています。とくに元々脂肪が少ない人や出力が強すぎた場合は、こうした変化が起こりやすいといわれています。
頬のボリュームが少ない方やこけやすい骨格の方には、ヒアルロン酸でふんわりと自然な厚みを補うことで、ボルニューマの引き締め効果を活かしつつ、過度にシャープになりすぎるのを避けやすくなります。必要に応じて治療プランに取り入れることをおすすめしています。
ボルニューマでこけるリスクが高い人の特徴
以下のような方は、施術後に顔の印象がシャープになりやすい傾向があるとされています。
- 頬の脂肪がもともと少ない方
- 面長やシャープな顔立ちの方
- 30代後半以降で骨格の支えが減ってきた方
- 体脂肪が少なく急に痩せた方
- 過去に脂肪吸引や糸リフトを受けた部位への照射
このような場合、施術の際に出力を下げたり、照射する部位を調整することで、リスクを抑えやすくなると考えられています。当院では、施術前にカウンセリングをしっかり行い、リスクを最小限に抑えるようにしております。
ボルニューマでこけずに引き締める方法
ボルニューマの効果を十分に引き出しつつ、顔がこけたように見えない仕上がりにするためには、施術前の状態把握と細やかな調整が重要とされています。特に照射の温度管理、たるみの原因の見極め、適切なチップの使い分けなど、複数の工夫を組み合わせて施術を行うことが大切です。
温度管理と皮膚の反応を見極める
肌に届ける熱は高すぎても低すぎても望ましくありません。おおよそ40〜60度の温度を一定時間保つことで、肌の引き締めにつながるとされています。当院ではサーモカメラを活用して、皮膚の深さごとの温度を確認しながら照射を進めるため、過剰な熱ダメージを避けながら効果を狙うことが可能です。
たるみの原因に応じた照射調整
顔のたるみには、脂肪の下垂や皮膚のゆるみなど、さまざまな要因が関係しています。施術前にどの部分がボリュームを落としたくないか、どの位置にアプローチするかを判断し、マーキングを行ってから照射デザインを調整しています。
チップの使い分けと照射方法の工夫
使用するチップの大きさによって熱の届く深さが異なります。たとえば脂肪が多く皮膚が厚い部位には深く届くチップを使用し、逆にボリュームを残したい部位では浅めのチップを選びます。また、1点に熱が集中しないようスライド照射を採用することで、自然な仕上がりが期待できます。
ジョリスキンでのこけ対策と提案
当院では、ボルニューマ照射時に下記のような工夫を行っています。
1. 頬の脂肪厚を事前にチェック
VISIAや触診で脂肪量を確認し、出力・ショット数を調整します。
2. 頬骨下（ゴルゴ・ミッドチークライン）への照射を最小限に
皮膚が薄く、ボリュームが失われやすい部位は避ける or 微弱出力で対応しています。
3. こけが気になる方には他の機器も提案
必要に応じて、表層メインのRF（ポテンツァダイヤモンド）ボリュームを補える水光注射（ジュベルック・ジャルプロ）ヒアルロン酸などの注入との組み合わせをご提案することもあります。
ボルニューマの症例写真
まとめ
ボルニューマは、肌を引き締めたい方に選ばれている施術のひとつです。ただし、人によっては施術後に頬がやせたように見えることがあるため、事前にリスクや体質との相性を確認しておくことが大切です。
こうした変化は、照射の仕方や出力、施術間隔の調整、スキンケアや栄養管理によって、十分に対策ができるとされています。また、もともと頬のボリュームが少ない方や顔立ちにシャープさがある方には、必要に応じてヒアルロン酸などでバランスを整える方法もあります。これは「修正」ではなく、仕上がりをより自然にするためのサポート的な工夫と考えられています。
施術の魅力をしっかり活かしつつ、気になるリスクにもしっかり備えておくことが、納得できる美容体験につながります。自分に合った治療計画を立てるためにも、まずは専門の医師とのカウンセリングでじっくり相談することがおすすめです。
当院では、3D画像診断や肌分析、温度管理機器を用いて、一人ひとりの肌質や骨格に合わせた安全な施術を提供しています。自然なリフトアップや肌の引き締めを検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。