ボルニューマは、肌のたるみやハリの低下に対して内側からアプローチする高周波治療として注目を集めています。しかし一方で、「効果がないのでは?」と不安に感じる声も少なくありません。実際には、施術の設定や肌の状態、通院頻度など、さまざまな要因が結果に影響します。
本記事では、ボルニューマの基本的な仕組みや得られる美容効果に加え、効果を実感しにくいと感じる理由、満足度を高めるための工夫、他施術との併用による相乗効果まで、総合的に解説します。
ボルニューマの効果はない?仕組みや特徴
加齢によるたるみの改善を目指す施術として注目されるボルニューマですが、効果を実感できるかどうか不安に感じる方も少なくないでしょう。ここでは、ボルニューマの仕組みや特徴、美容効果が現れるメカニズムについて詳しく解説します。
熱エネルギーでたるみにアプローチする施術
ボルニューマは高周波エネルギーを真皮層から皮下組織に届けることでたるみにアプローチする施術です。加熱作用によって線維芽細胞が活性化し、その後の回復過程で新たなコラーゲン生成が促進されます。これにより、肌のハリや弾力が自然に高まり、たるみの目立ちにくい引き締まった状態が期待できます。
従来の表層的なリフトアップとは異なり、深層へのアプローチにより土台からの効果が目指せる点が特徴です。皮膚表面を傷つけずに内部へ均一なエネルギーを届ける構造のため、ダウンタイムが少ない点も特徴です。
期待できる主な美容効果と持続期間の目安
ボルニューマでは、フェイスラインのもたつき改善、頬やあご周りの引き締め、小ジワの軽減、毛穴の開き改善など、さまざまな美容効果が期待できます。肌の深部にあるコラーゲン生成を促す作用があるため、表面的な変化だけでなく、肌質そのものが滑らかに整っていく点が特徴です。
また、たるみ予防や肌の弾力維持といった効果も期待され、加齢による変化を緩やかにする手段としても活用されています。一般的には1回の施術で3〜6か月程度の効果が続くとされており、年齢や生活習慣、肌質によって持続期間は異なります。
効果のピークは施術後1か月前後に現れることが多く、より高い満足度を得るには複数回の施術や、他の施術との併用も検討するとよいでしょう。
なぜボルニューマは効果がないと感じるのか?
ボルニューマは高周波によってコラーゲン生成を促進し、たるみや肌質の改善を目指す施術ですが、期待通りの変化を感じられないケースも見受けられます。ここでは効果を実感できないと感じる主な原因について解説します。
ショット数不足・照射ムラがある
ボルニューマの効果が十分に得られない理由のひとつに、ショット数の不足や照射のムラが挙げられます。高周波は皮膚内部に均一に届くことで、広範囲にコラーゲンの収縮と再生を促しますが、打ち漏れや照射の重複によってエネルギーが偏ると、効果のムラが出やすくなります。
施術時間の短縮や照射技術の差により、十分なショット数が確保されていない場合には、全体的な引き締めやハリの回復が実感しにくくなります。このようなケースを避けるためには、経験豊富な施術者が在籍するクリニックを選ぶことが大切です。
照射レベル・深度が肌状態に合っていない
ボルニューマの出力設定や照射深度は、肌の厚みやたるみの程度によって調整が必要です。肌が薄い部位や敏感な箇所に高出力で照射するとダメージリスクが高まり、逆に深い層に十分に届いていない場合は、コラーゲン生成が十分に起きず効果が出にくくなります。年齢や肌質に応じて最適な設定で施術が行われないと、本来の効果が得られないまま終わってしまいます。
肌診断や事前の評価が不十分な場合に起こりやすいため、カウンセリングで丁寧に照射方法を説明してくれるかを基準に、信頼できるクリニックを選ぶよう心がけましょう。
適切な回数・施術間隔を守れていない
適切な回数で打てていないことや、施術の間隔が適切ではない場合も効果が出にくくなります。単回の施術で十分な変化が出る場合もありますが、ボルニューマは複数回の継続施術で徐々に効果が現れやすくなるタイプの施術です。初回で目立った変化がなくても、2回目・3回目と回数を重ねることで肌の弾力が戻りやすくなります。
また、間隔が空きすぎてしまうと効果がリセットされたように感じられるため、推奨される期間を守って通院を続ける必要があります。施術後に十分なコラーゲン再生が進む前に間隔を空けすぎたり、逆に短期間に詰めすぎたりしても肌に負担を与えるため、医師の指導のもとで回数とタイミングを調整することが求められます。
肌質・たるみタイプが適応外
ボルニューマは皮膚の弾力がある程度残っている段階でのたるみに対して効果が出やすく、重度のたるみや脂肪の下垂が強いケースでは変化を実感しにくいことがあります。特に脂肪層が厚く、皮膚の支持構造が大きく崩れている場合は、高周波による引き締めだけではリフトアップ効果が乏しい傾向があります。
また、乾燥肌や炎症を起こしやすい敏感肌の場合、十分な出力が使用できず本来の効果が出しづらくなります。こうした適応の限界を把握せずに施術を受けると、「効かない」と感じる結果になりがちです。自分の肌状態に合った治療法を選択することが大切です。
カウンセリング不足により期待値にギャップがある
ボルニューマの効果に関して、事前説明が不十分なまま施術を受けると、現実と期待との間にズレが生じて満足度が下がる傾向があります。施術の即効性や持続性には個人差があること、理想の変化を得るためには複数回の施術が必要なケースが多いことなどを事前に知らされていないと、「期待していたほどではない」と感じてしまうことがあるのです。
医師やカウンセラーによる適切な説明がなければ、施術直後の変化だけに注目して誤解する可能性も高まります。効果の現れ方や時間軸を事前に理解しておくことで、納得感のある治療につながります。
ボルニューマの効果が出やすい人
皮膚のたるみが軽度から中等度で、まだ肌にハリや弾力が残っている方は、ボルニューマの効果を得やすい傾向があります。高周波によるコラーゲン生成が活発に促されやすいため、肌の内側から自然な引き締まりが期待できます。さらに、肌の厚みに極端な偏りがなく、乾燥や赤みといったトラブルが出にくい方も施術の熱エネルギーを均一に受け取りやすく、効果が安定しやすいでしょう。
また、美容医療に対して前向きで、医師のアドバイスをもとに適切な施術スケジュールを守れる方も、結果につながりやすくなります。1回の施術で大きな変化を求めすぎず、段階的に効果を積み重ねていく意識を持つことがポイントです。信頼できる医療機関を選び、肌の状態に合ったプランを選択するようにしてください。
ボルニューマの効果が出にくい人
皮膚のたるみが進行しており、明らかなフェイスラインの下垂がある方は、ボルニューマ単体では変化を実感しにくい可能性があります。重度のたるみは皮膚だけでなく脂肪層のボリュームや支持靭帯の緩みによって起こっているため、皮膚表面からの熱エネルギーだけでは十分に引き上げられないことがあるためです。また、脂肪が厚く熱が深部まで届きにくい方や、極端に乾燥している肌もエネルギーの伝達が阻害されやすくなります。
さらに、普段から肌状態の管理が行き届いていない場合も効果が出にくい傾向があります。定期的な保湿やUVケアを怠っていると、熱への反応性が下がり、コラーゲン再生がうまく働かなくなるためです。施術を受けるだけで改善するという考え方ではなく、日常の肌管理も含めて継続的に取り組む姿勢が必要です。
ボルニューマの効果を実感するためのポイント
ボルニューマの効果を最大限に引き出すためには、施術そのものの質だけでなく、クリニックの選び方や施術後の過ごし方まで含めたトータル的な対策が欠かせません。ここでは、施術の結果をより確実に得るために意識したい3つのポイントを紹介します。
カウンセリングを受け信頼できるクリニックを選ぶ
施術の効果を得るうえで、信頼性の高いクリニックを選ぶことは非常に大切です。医師やスタッフが肌の状態を丁寧に診断し、適切な出力や照射方法を提案してくれる環境であれば、リスクを抑えつつ、より的確なアプローチが可能です。口コミや症例写真の公開、アフターケア体制の説明が明確かどうかも、クリニック選びの判断材料として役立ちます。
なお当院では、施術効果を最大化するために「顔の解剖を理解しているかどうか」「温度管理がされているか」「チップの種類や深達度を適切に使い分けているか」など、施術者側の知識と技術を重要視しています。
このようにボルニューマの特性を理解している医師が在籍しているかを確認し、安心して施術を任せられるかを見極めてください。
他の美容施術と組み合わせる
ボルニューマは単独でも肌の引き締めやハリ感アップが期待できる施術ですが、より高い効果を求める場合は他の美容医療との併用も効果的です。
たとえば、HIFUや糸リフトのように異なる層にアプローチできる施術と組み合わせることで、相乗効果が生まれやすくなります。また、肌の再生力を高めたい方には、肌育注射のようなアプローチを組み合わせることで、内側からの質感改善も目指せます。
施術間隔や組み合わせ内容は医師と相談しながら、無理のない範囲で検討しましょう。
施術後の過ごし方に注意する
施術後の肌は一時的に熱がこもりやすく、刺激に敏感な状態です。この期間に適切なケアを行うことが、効果の定着と肌回復に大きく影響します。具体的には、強い紫外線や摩擦を避け、保湿をしっかりと行うことが基本となります。
アルコール摂取や激しい運動は一時的に血行を促進し、炎症や赤みを悪化させる可能性があるため、控えるようにしてください。また、肌のターンオーバーを促すためには、十分な睡眠と栄養バランスのとれた食事も欠かせません。
ボルニューマとの組み合わせでおすすめの治療
ボルニューマは単体でもたるみ改善や肌質向上が期待できる治療ですが、目的やお悩みに応じて他の美容施術を組み合わせることで、より高い効果が得られるケースもあります。ここではボルニューマと併用するときにおすすめの代表的な治療をご紹介します。
HIFU(ハイフ)
ボルニューマとHIFUは、アプローチする層が異なるため、併用することで立体的なリフトアップ効果が期待できます。
HIFUは高密度焦点式超音波(High Intensity Focused Ultrasound)を用いて、皮下のSMAS筋膜に直接作用します。SMAS層は顔の構造を支える土台であり、ここに熱を加えることで筋膜レベルからの引き締めを促進します。一方、ボルニューマは主に真皮層をターゲットにしており、熱刺激によりコラーゲンやエラスチンの生成を促進することで、肌の内側からハリと弾力を回復させる施術です。
この2つを組み合わせることで、筋膜・真皮・表皮の各層にそれぞれ異なるアプローチを加えることができるため、より多角的かつ効果的なたるみ改善が目指せます。
肌育注射
肌育注射も、ボルニューマと併用しやすい施術のひとつです。肌育注射は、幹細胞培養上清液やアミノ酸、ペプチド、ビタミン類などの再生・修復に関わる有効成分を、真皮層へ直接届ける注入治療です。肌細胞そのものの活性を促すことで、ハリや弾力、潤いの向上を図ることができます。ボルニューマの熱刺激により肌の代謝が活性化された直後は、有効成分の吸収効率が高まる状態にあるため、肌育注射を組み合わせることで相乗効果が期待できます。
施術の順番としては、ボルニューマを先に行い、その後数日以内に肌育注射を実施する流れが一般的です。
両施術を組み合わせることで、肌の構造的な引き締めと、細胞レベルでの再生促進を同時に進められるため、たるみ・肌質・ハリ感といった複合的な悩みに立体的にアプローチできます。
糸リフト
たるみの進行が強く、輪郭をしっかり引き上げたい方には、糸リフトの併用がおすすめです。糸リフトは、特殊な医療用の溶ける糸を皮下に挿入し、たるんだ皮膚や脂肪を物理的に持ち上げることで、即時的なリフトアップ効果を実現する施術です。糸リフトによって輪郭を土台から整えたうえで、ボルニューマで内側から肌密度を高めることで、より安定したリフトアップと自然な仕上がりが期待できます。
熱エネルギーを適切に加えることで、糸の周囲でもコラーゲン再生が促進され、引き上げ効果の維持にもつながります。
まとめ
ボルニューマはたるみの予防や肌質改善を目的として多くの方に選ばれていますが、効果を実感できるかどうかは照射方法や施術環境、肌の適応状態によって左右されます。
確かな結果を得るためには、信頼できるクリニックでカウンセリングを受け、肌に合った施術設計を立てることが大切です。また、HIFUや肌育注射、糸リフトといった他の施術と組み合わせることで、より多角的かつ高い相乗効果が見込めます。
「思ったより効かなかった」と後悔しないためにも、自分の肌の状態と目的を見極め、最適な方法を選ぶことが大切です。気になることやカウンセリングを受けたいという方は、ぜひ、ジョリスキンクリニックへお問い合わせください。