たるみ治療として効果が期待できる「ハイフ(HIFU)」と、次世代リフトアップ機器「ザーフ(XERF)」は、どちらも切らずにリフトアップができる美容施術です。しかし、その仕組みやアプローチには明確な違いがあります。
本記事では、ザーフとハイフの技術的な違いや、得られる効果、向いている人の特徴までをわかりやすく解説します。自分に合った施術を選ぶ参考にしてください。
ザーフとハイフの違いとは
どちらもリフトアップやたるみ改善を目的とした美容医療ですが、仕組み・目的・得られる効果に違いがあります。それぞれの特徴を比較して理解することで、自分に合った施術選びがしやすくなります。
それぞれの仕組みの違い
ザーフは高周波(RF:ラジオ波)を用いた施術で、皮膚の深層に熱を届けてコラーゲンを収縮・再構築させる仕組みです。一方ハイフは、焦点式超音波(HIFU)を使用し、特定の深さの一点に熱エネルギーを集中させる施術です。
ハイフは筋膜層(SMAS層)に直接作用する点が特徴で、より深い層に届く設計です。熱の広がり方も異なり、ザーフは拡散的、ハイフは点状に熱を与えるのが違いです。
照射の深さと目的の違い
それぞれの照射の深さと目的の違いは以下の通りです。
ザーフ | ウルトラフォーマーMPT(ハイフ) | |
---|---|---|
届く深さ | 2〜4.5真皮層繊維中隔収縮SMAS直上 | 1.5 〜6.0真皮層筋膜靭帯 |
構造 | デュアルポーラRF6.78MHz、2MHz | 焦点式超音波瞬間的加熱 |
主な作用 | ハリのない脂肪を引き締め、綺麗なVラインを作る | リフトアップ二重顎開眼力アップ |
ザーフは2〜4.5までの深さに対し、広く熱を与えて皮膚・脂肪層・筋膜層手前までアプローチします。主に肌の引き締めや、Vラインを作ることなどを目的とします。
ハイフは1.5 〜6.0までの、それぞれの深さに合わせて、強力なリフトアップや顔の土台からの引き上げに適しています。
XERF(ザーフ)とは
ザーフは、従来の高周波治療に革新を加えた「デュアル周波数モノポーラRF」を搭載しています。ここでは、その特性と仕組みについて解説します。
世界初のデュアル周波数モノポーラRF
ザーフの特徴は、6.78MHzと2MHzの2種類のモノポーラ高周波を同時に照射できる技術です。これにより、皮膚表面から脂肪層、真皮、筋膜に至るまで、広範囲かつ均一に熱が届きます。
従来のRF機器では難しかった深さを変えたアプローチが可能となり、たるみだけでなく、ハリやツヤ、肌質改善も同時に行えます。
痛みを抑える特許取得済みの技術
ザーフには、熱刺激による不快感を和らげる冷却機能と「Wave Fit Pulse」技術が搭載されています。「Wave Fit Pulse」によって、熱エネルギーを均一に分布させることで、肌の負担を抑えながら効果的にリフトアップができます。
さらに、韓国の食品医薬品安全処(MFDS)の許可を取得した安全性が確認されているのもポイントです。
治療の自由度が高いカスタマイズ設計
ザーフは、顔の部位や肌質に合わせて出力の強さを3段階でカスタマイズできる設計です。目元・フェイスライン・首元など、皮膚の厚みや脂肪のつき方に応じた施術ができるため、効果の個人差が少なく、安定した仕上がりが期待できます。
美容施術のパーソナライズ化が進む中で、こうした柔軟性の高さは大きな強みです。
ハイフ(HIFU)とは
ハイフは、美容医療の中でも知名度が高く、切らないリフトアップ施術として多くのクリニックで導入されています。ここでは、その仕組みと代表的な特徴を詳しく見ていきましょう。
SMAS筋膜にアプローチする超音波治療
ハイフ(HIFU)は、High Intensity Focused Ultrasound(高密度焦点式超音波療法)の略で、皮膚の表皮〜SMAS筋膜表情筋に熱を集中的に入れてあげるたるみに効果のある施術です。昔の機械と比較して、痛みは軽減されていますが、しっかり効果が出る治療です。
即効性と持続性が高いリフトアップ効果
ハイフは、1回の施術でしっかりとしたリフトアップ効果が期待できるのが特徴です。熱が筋膜層に届くことで、即時的に引き締まりを感じる人も多く、1〜2ヶ月でピークに達し、その後3〜6ヶ月ほど効果が持続します。
1回で変化を感じたい人、イベント前に短期間で見た目を整えたい人には向いています。
ハイフが向いている人
- たるみやしわ、ほうれい線が気になる
- 切らない・痛みを最小限に抑えた方法がいい
- 小顔になりたい
- 脂肪を減らしたい
ただし、SMAS層が薄くなる高齢者や、脂肪が極端に少ない人には適さない場合もあるため、医師との事前相談が重要です。
ザーフとハイフの効果の違い
ザーフとハイフは、どちらもたるみ治療に用いられる機器ですが、効果の現れ方や得意とする症状には違いがあります。施術選びの参考として、それぞれの効果の特徴を比較してみましょう。
リフトアップの深さと質
ハイフは、SMAS筋膜という深い層をターゲットにするため、顔の土台から持ち上がる感覚のリフトアップが得られます。一方ザーフは、真皮〜皮下脂肪層に均一な熱を届け、表情筋に依存しない自然な引き締めを実現します。ハイフはぐっと持ち上げる、ザーフは引き締めて肌の表面を整えるイメージです。より根本からの変化を求めるならハイフ、肌の弾力や質感を改善したいならザーフが適しています。
肌質改善とツヤ出し効果
ザーフは真皮層に熱を届けることで、コラーゲンやエラスチンの生成を促進します。その結果、ハリ・ツヤ・毛穴の引き締まりといった肌質改善効果が得られやすいのが特長です。
一方ハイフは、リフトアップには優れるものの、表面の質感改善にはやや弱い傾向があります。肌の凹凸やくすみが気になる方には、ザーフのほうが満足度が高いケースが多いです。
即効性と持続性
ハイフは施術後すぐにリフトアップを感じることが多く、即効性があります。ただし、持続期間は約3〜6ヶ月ほどで、その後は元に戻る傾向があります。ザーフは即効性こそハイフと比較すると控えめですが、1〜2ヶ月後にピークを迎え、半年ほど効果が持続します。また、繰り返すことでコラーゲン生成が安定し、長期的な肌の質改善につながります。長く美肌を保ちたい方には、ザーフの継続施術がおすすめです。
ザーフの施術の流れ
初めてザーフの施術を受ける方に向けて、一般的な施術の流れをわかりやすく説明します。クリニックごとに多少の違いはありますが、基本的なプロセスは共通しています。
クレンジング・洗顔
メイクをされている場合は、クレンジングでしっかりとメイクを落としていただきます。素顔でご来院された方は、洗顔を行い、肌を清潔な状態に整えてから施術に入ります。なお、洗顔料やメイク落としは当院でご用意しておりますので、お持ちいただく必要はありません。
カウンセリング
当院の肌診断には、VISIA(ビジア)という専用の診断器を使用し、肉眼では確認しづらい肌の状態まで詳細に分析することが可能です。
解析結果をもとに、患者様ご自身が気になっている部位を一緒に確認しながら、現状を丁寧にご説明いたします。そのうえで、施術方法や考えられるリスクについて、医師がわかりやすくご案内し、ご希望やお悩みに沿った最適なプランをご提案いたします。
照射と治療プロセス
施術前にはまず、3Dカメラ(ベクトラ)で撮影を行い、立体的にお顔や体の状態を記録します。その後、施術部位に正確な照射ができるようマーキングを行います。施術時には、腹部または背面に電極パッドを装着し、ジェルを塗布したうえで、真皮層から脂肪層にかけて熱を加える照射を行います。
さらに、サーモカメラを使用して肌の温度をリアルタイムで計測しながら、安全かつ効率的に治療を進めていきます。
アフターケアと注意点
施術が終わりましたら、ジェルを丁寧に拭き取り、施術は終了となります。終了後には、施術部位のアフターケアについてスタッフよりご説明いたします。
その後は、パウダールームにて身支度を整えていただき、ご帰宅となります。ドライヤーやカールアイロンなどのアメニティもご用意しておりますので、どうぞご自由にご利用ください。
ザーフとハイフ、どちらを選ぶべきか?
ザーフとハイフのどちらを受けるべきか悩んでいる方には、目的や肌の状態に応じて両方を取り入れる施術プランをおすすめしています。というのも、ザーフは高周波による熱エネルギー、ハイフは超音波による熱エネルギーと、それぞれ異なる深さ・温度で作用するため、アプローチする層が異なり相乗効果が期待できるからです。
理想的には、1年を通して両方をバランスよく施術することで、リフトアップと肌の引き締め、美肌効果を継続的に維持しやすくなります。施術の回数や頻度はお客様の肌質や脂肪の厚みによって変わりますので、カウンセリングを通じて最適なプランをご提案いたします。
ただし、痛みに弱い方や美肌を目的とする方にはザーフが最適です。ザーフは、冷却機能や「Wave Fit Pulse」技術により、施術中の痛みを感じにくい設計となっており、ダウンタイムもほとんどありません。
一方で、お顔の脂肪が少ない方や、より強い脂肪減少を求める方にはハイフがおすすめです。ハイフは高い熱エネルギーで脂肪細胞に直接作用し、引き締めと脂肪減少の効果をしっかり実感しやすいため、年に1回程度の施術でも十分な効果が得られるケースがあります。
予算・効果の持続性で選ぶ
ジョリスキンクリニックでの施術料金は以下の通りです。
【ハイフ】
回数 | 価格 |
---|---|
ウルトラフォーマーMPT(860ショットハイフトーニング付き) | |
1回 | 4/25〜周年キャンペーン価格→78,400円(税込) |
2回 | 4/25〜周年キャンペーン価格→223,440円(税込) |
3回 | 4/25〜周年キャンペーン価格→423,360円(税込) |
【ザーフ】
種類 | 価格 |
---|---|
ライト | 導入キャンペーン価格→70,400円(税込) |
スタンダード | 導入キャンペーン価格→120,000円(税込) |
プレミアム | 導入キャンペーン価格→158,400円(税込) |
首オプション | 導入キャンペーン価格→70,400円(税込) |
自身のご予算に合わせて選択するのも一つの方法です。
副作用・リスクと注意点
ザーフもハイフも、安全性の高い施術とされていますが、医療行為である以上、副作用や注意点は事前に理解しておくべきです。ここでは、それぞれのリスクについて簡潔に解説します。
ザーフのリスク
ザーフは高周波を使った施術であるため、照射後に軽度の赤みや火照り、腫れを感じることがあります。通常は数時間から翌日には収まりますが、肌が敏感な方は数日残ることもあります。
当院で採用している「ザーフ」をはじめとしたすべての機器や製品は、厳選された高品質なものだけを使用しています。いずれも、効果の持続性と安全性を最優先に考え、医師が責任を持って選定したものです。安心して施術を受けていただけるよう、信頼性の高い機器のみを導入しています。
ハイフのリスク
ハイフは、深部に熱を集中的に与えるため、施術後に筋肉痛のような違和感や突っ張り感が出ることがあります。ごくまれに、神経に近い部分に照射した場合には、しびれや感覚の鈍化が出るケースも可能性もあります。
もちろん、こうした副作用については、施術前にきちんと説明を受けることで不安を軽減し、リスクを最小限に抑えることが可能です。そのためにも、丁寧なカウンセリングと十分な説明を行ってくれるクリニックを選ぶことが重要です。納得したうえで施術を受けることで、安心して美容医療に臨むことができます。
まとめ
ザーフとハイフは、どちらも切らずにたるみを改善できる美容医療ですが、施術の仕組みや得意分野は大きく異なります。リフトアップの深さ、肌質改善の有無、痛みの有無、持続性など、自分の悩みや目的に合わせて選ぶことが大切です。美容施術は相性が重要です。自分の肌や悩みに合った施術を見極めるには、医師とのカウンセリングを通じて、どちらの機器が合っているのかをしっかり確認しましょう。